Update:2000. 2.17


 平成11年度 調査研究部



|実践のねらい |実践内容 |成果 |課題 |


1 実践のねらい

 本校では、前年度の成果および課題から、生徒たちが身につけるべき「確かな学力」とは、「生徒が獲得した基礎的・基本的な知識、理解や技能であり、それらをその後の学習の中で活用したり、生活の中に生かしたりできる力」であるととらえ、次の点について留意しながら、調査研究の視点を定め、取り組んできた。
  •  情報収集の授業を通して、目的にあった画像資料やデータを主体的に収集・分析し、工夫しながら活用することができる能力を育成する。
  •  情報交流の授業を通して、自分の考えや意見を適切に相手に伝えるとともに、相手を理解させることによってコミュニケーション能力を育成する。
  •  他者とのコミュニケーションを通して、自分が追求すべき新たな課題を見出すことのできる能力を育成する。
  •  マルチメディア活用の上で、礼儀やマナーを大切にし、実践する態度を育成する。
  •  マルチメディアを活用した授業を計画的・継続的に実践することで、どのように学習効果が上がり、成長していくのかを生徒の変容をとらえながら検証していく。
 そのための実践内容として、アンケート調査を実施し、変容調査を行った。

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2 実践内容

 生徒たちのマルチメディアに関する活動・技能・関心面の調査を以下の通り実施し、変容を調査し、その結果の蓄積を行ってきた。

実   践   内   容
 4月 アンケート調査項目の検討と基本調査
 5月 第1回変容調査の実施・調査結果についての考察
 6月 第1回変容調査結果収録の作成
 7月 第2回変容調査の実施・調査結果についての考察
 8月 第2回変容調査結果収録の作成
 9月 第3回変容調査の実施・調査結果についての考察
10月 第3回変容調査結果収録の作成
11月 第4回変容調査の実施・調査結果についての考察
12月 第4回変容調査結果収録の作成
 1月 研究のまとめと反省
 2月 次年度の計画の検討
 3月 調査研究部会

|変容調査アンケート項目|

 また、上記の活動の他に教師から見た生徒たちの変容調査も行う予定である。

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3 成果と課題

 ○ 成果
・ コンピュータリテラシーの向上
 生徒たちは先生から教わるばかりでなく、昼休みや放課後を利用してコンピュータに触れ、操作し、互いに教え合う。こうした機会が生徒一人一人のコンピュータリテラシーを高める第一の要因となっている。失敗しては先生や友達に質問し、そこで学習し、さらに友達に伝えていく。このような学び合いの場と雰囲気が確立しているからこそ、生徒たちのコンピュータリテラシーは着実に向上していくのである。

・ マルチメディアに対する意識の変容
 生徒たちはマルチメディアを特別なツールとしてとらえず、情報検索や情報収集、情報発信等に用いるためのツールの1つとして、普段から当たり前のように活用している。これは数年前には見られなかった姿である。現在では「マルチメディアを使うから楽しい」という意識ではなく、「マルチメディアを活用して何をどう調べ、そこから何を学ぶのか」を考え、判断し、実践できるようになっている。

・ 自ら考え、工夫しようとする態度の向上
 生徒たちはマルチメディアの活用を通して「相手に自分の意見を分かりやすく伝えることの難しさ」を認識し、そこから「相手に分かりやすく伝えるために工夫して表現や発表をすることの大切さ」を学んだ。今では、時には自分一人で、時には友達と協力しながら、自分の役割や分担を自覚し、分かりやすく表現しようと努力している。あらゆるツールを必要に応じて活用して情報を収集・分析し、自分の考えをまとめていくことができるようになっている。


 以上のように、マルチメディアの活用を通して、生徒は自ら、情報収集、情報分析、情報発信の学習過程を経ることにより、自ら学び、自ら考える「生きた力」を身につけることができる。

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 ○ 課題

・ 変容調査法の改善
 今までは、研究授業後にアンケートを実施してきたが、その題材や単元で数値が大きく影響されることがあった。これからは、基本調査と変容調査の関連をより図っていきたい。また、生徒だけでなく、教師の側から見た変容もとらえていく必要がある。

・ 学習内容な生徒の学習意欲に応じた弾力的な授業時間の編成
 今までの授業実践で得た成果や課題を生かし、生徒一人一人のこれからの人生において「生きて働く力」を身につけるためのマルチメディアを活用した授業案を作成する必要がある。そして、学習の効果をさらに上げる授業を実践していくために、各教科や学習活動の特質を考慮した上で、必要に応じて75分授業や90分授業、また特定の期間に重点的に授業を行う等、弾力的で特色ある学習過程を編成する必要がある。

・ 授業のねらいに即したマルチメディア活用法の研究
 マルチメディアを効果的に授業に活用することによって生徒たちは大きく成長する。しかし、それは授業のねらいに即したマルチメディアの活用法を考え、効果的に活用してはじめて可能となる成長である。授業者は、授業のねらいを達成するために、十分に教材研究を行い、「適切な交流相手」「適切な活用場面」そして「適切なツールの活用法」について十分に熟考し、授業実践を積んでいく必要がある。

・ 学校全体で取り組む計画的・継続的なマルチメディア活用機会の設定
 総合的な学習の時間も含めた各教科の授業実践や生徒会活動、その他学校教育全般において、マルチメディアを効果的かつ計画的・継続的に活用することで、生徒たちは、今まで以上のあらゆる機会、あらゆる場所において、幅広い学び方や調べ方があることに気づくことができる。また、表現力や情報判断力・情報分析力を身につけることができるものと考える。

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Written by Hiroshi.SHIGA

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